概要
FEgrowは、タンパク質結合ポケット内にユーザー定義の同族リガンド系列を構築するための分子設計ワークフローです。READMEでは、以前のFEgrow (1.*)ワークフローについて、FEgrow自体を完全な自由エネルギー計算エンジンとして提示するのではなく、後続の自由エネルギー計算に向けてリガンドを準備するものと説明しています。記載された開始条件はユーザー定義のリガンド系列とタンパク質結合ポケットであり、想定される出力は後続の準備と計算に用いる構築済みリガンド構造です。出典の抜粋では、受け付ける構造ファイル形式やエクスポートされる成果物は明記されていません。
READMEでは、FEgrow 2.0.0でアクティブ・ラーニングが追加され、Daskによって複数のCPU、ノード、またはクラスターを用いた高速化が実現されたと紹介しています。基本的な対話型分子設計、chemspace機能、阻害剤設計のためのアクティブ・ラーニングを扱うノートブックも案内されています。これらの例は、リガンドの手作業による展開と化合物の優先順位付けの両方におけるFEgrowの用途を示しています。アクティブ・ラーニングのノートブックは、SARS-CoV-2主プロテアーゼを標的とするオンデマンドライブラリに関する2024年のChemRxiv研究に関連付けられています。また別のリポジトリには、その研究のFigure 2–6の作成に使用されたスクリプトが含まれています。
リンク先のドキュメントは、インストール手順とより詳しいワークフロー情報の参照先として案内されています。抜粋には数値による高速化の結果、予測精度の測定値、互換性マトリックスは示されていません。そのため、特定の標的、計算環境、または下流の自由エネルギー計算パッケージへの適合性は、引き続き評価が必要です。提供されたリポジトリのライセンスはMITです。この情報が対象とするのはリポジトリ内のコードであり、別途リンクされたデータセットやその他のリソースではありません。
主な機能
- タンパク質結合ポケット内にユーザー定義の同族リガンド系列を対話的に構築します。
- 下流の自由エネルギー計算に用いる構造を提供することを目的としたリガンド構築ワークフローです。
- READMEのFEgrow 2.0.0の項で導入されたアクティブ・ラーニング機能と、阻害剤設計のノートブック例があります。
- 複数のCPU、ノード、クラスターでの実行を対象とするDaskベースの高速化が説明されています。
- 基本的な対話型分子設計とchemspace機能を扱うチュートリアルノートブックがあります。
用途
- 評価案:選択したタンパク質ポケット向けに同族リガンド系列を構築し、生成された構造が既存の自由エネルギー計算準備ワークフローに適合するかを評価します。
- 評価案:chemspaceチュートリアルを利用して、FEgrowの文書に記載された機能が分子設計プロジェクトをどのように支援できるかを検討します。
- 評価案:阻害剤設計のアクティブ・ラーニング例を化合物の優先順位付けの出発点として調べます。ただし、結果が別の標的にも当てはまるとは想定しないでください。
- 評価案:より大規模な分子設計の処理を計画する前に、選択した計算環境でDaskベースの実行が適切かを評価します。
使い方
- リポジトリのREADMEを読み、以前のリガンド構築ワークフローと、FEgrow 2.0.0の項で説明されているアクティブ・ラーニングおよび高速化の追加機能を区別します。
- 公式ドキュメントのインストール手順に従います。短いソース抜粋からコマンドや互換性を推測せず、環境要件についてはドキュメントの説明を参照してください。
- チュートリアルフォルダーにある基本的な対話型分子設計から始めます。ノートブックを使って必要な入力を確認し、出力を調べてから、タンパク質ポケットを扱うプロジェクト向けに適応してください。
- 同じフォルダーにあるchemspaceおよび阻害剤設計のノートブックに進みます。新しい標的や化合物ライブラリへの適用は、確立済みの結果ではなく評価対象として扱ってください。
- 研究の背景については、リンク先のアクティブ・ラーニング研究と図のスクリプトリポジトリを参照してください。また、想定するワークフローに必要な下流の自由エネルギー計算要件とDask実行の必要性を、それぞれ別途評価してください。