スコアを読む前に対象を決める
Boltz-2の構造予測と親和性予測は異なる問いに答えます。文書のYAMLはタンパク質、DNA、RNA、リガンドを受け付け、リガンドはSMILESまたはCCDで指定します。親和性は別途要求します。もっともらしい複合体構造は実験的な結合測定にはなりません。本ガイドは結果の解釈、関連Recipeは設定・実行を扱います。
信頼度と親和性を区別する
| 出力 | 文書での意味 | 推論できないこと |
|---|---|---|
| pLDDT / complex_plddt | 局所・集約構造信頼度 | 実験的な機能 |
| pTM / ipTMと鎖・界面別の値 | 全体・界面の構造信頼度 | 実測の結合強度 |
| PDE | 予測距離誤差、Å | 結合自由エネルギー |
| confidence_score | 構造サンプルの並べ替えスコア | 検証済みの結合確率 |
文書ではconfidence_scoreを0.8 × complex_plddt + 0.2 × iptmとし、単鎖ではptmを使います。集約JSONのpLDDT系スコアは0–1です。表示されるすべてのpLDDTが同じ尺度とはせず、項目とファイルの文脈を保存します。高い信頼度でもアッセイ条件や実験的結合は確定しません。
二つの親和性出力と用途
affinity_probability_binaryは0–1のモデル予測結合確率で、バインダーとデコイの区別を目的とします。構造信頼度でも、新しいスクリーニング集合で校正済みという証拠でもありません。affinity_pred_valueは活性分子とその小さな変更を配体最適化で比較する用途です。監督信号が異なるため、意味を区別せず一つのスコアにまとめません。
報告値はy = log10(IC50 / µM)と書けます。y = −3は1 nM、y = 0は1 µM、y = 2は100 µMです。単位換算例であり実測結果ではありません。この定義では小さいyほど強い結合を予測しますが、Kdではありません。無次元のpIC50は6 − yで、結合自由エネルギーの確定にはなりません。文書の「pIC50 in kcal/mol」という表現は本ガイドでは採用しません。
文書に示されたリガンド範囲を守る
親和性計算ではタンパク質標的に対して一つの低分子リガンド鎖のみを選択でき、結合実体はタンパク質・DNA・RNAではありません。文書の上限は、重原子とRDKit RemoveHsが保持する水素を数えて128原子で、同じ数え方で学習上限の56原子を大幅に超える分子は推奨されません。入力検査の通過は科学的適用性を意味しません。RNA・DNA・補因子の標的はエラーにならなくても、このモジュールでは信頼できないとされています。
比較に必要な文脈を残す
実体ID、化学表現、標的配列、MSA源、ソフトウェア版、両重み、サンプリング設定、affinity_mw_correctionを記録します。--use_msa_serverでは設定したサービスにタンパク質配列を送るため、ローカル推論だけではデータがすべてローカルに残るとはいえません。構造と親和性出力を一緒に保存し、失敗入力も残します。対象と設定をそろえてから独立したアッセイ証拠で評価します。本ガイドはモデル実行や実験検証を主張しません。
関連リソースと参考記事
タンパク質・構造生物学のAIワークフロー:UniProt・RCSB PDB・Agent · 分子特性予測モデルの評価
出典と証拠の境界
出典の確認日は2026-10-08です。版を固定したプロジェクト文書が機能の記述を支え、評価の選択は編集上の提案です。実行済みワークフロー、実測性能、実験検証は報告していません。